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つぐみ

Author:つぐみ
ーー自分の性癖を素直に晒け出せる男性を、可愛らしくとても愛しく思います。
受けとめ尽くしたいと願い、涙が零れるのです。
「刺激」と「癒し」どちらも感じて頂けると嬉しいです。
「非日常」を一緒に味わいましょう。
そして心が通い合ったら、御調教の最後にどうぞ、つぐみのことを抱きしめて下さいーー


はじめまして。
SMクラブ『L'amant』の、すこやかM女つぐみです (*'-'*)

御主人様方の「愛」あるプレイに、つぐみのココロとカラダはいつもぽっかぽか (*´-`*)

大好きなSM談議から、とりとめのないお話まで、お付き合い頂けると幸いです (*^-^*)

召しませ、つぐみワールド。
(((o* ̄  ̄)o ...。


※うお座のA型。
特技はピアノと絵を描く事。
趣味は読書と囲碁、香水・人形の収集。美術館巡り。
好きな音楽は、テクノとゴアトラ、クラシック、ゲームのサントラ等。
漫画やアニメも好き。
尊敬するアーティストはhide、種田陽平、竜騎士07、シンディ・シャーマン。
好物はチョコレートとチーズ、お豆腐。

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『SM奇譚』第8話 ~Dear pain~

今日お会いした御主人様は、物腰が柔らかく、醸し出す雰囲気も穏やかだ。

でも、油断してはいけない。
笑顔はけして、優しい人だけが浮かべる表情ではないし、楽しい時だけにこみ上げてくるものではないから。

なにより、この人の笑顔は
私を不安にさせる。

少しぶっきらぼうで、一見怖い顔をしている方が、どちらかというとスタンダードなのだ。
勿論、素直に自然に微笑んでいる人もいる。
本当に怖いのは、目が笑っていない人。


御主人様のプレイは厳しかった。

鞭が痛かった。

蝋燭が熱かった。

縛りがきつかった。

浣腸が苦しかった。

文字列にすると、SMにおける当たり前の事を羅列しているだけに見える。


小休止を頂いた時には、心からホッとしたものだ。

ふと、目の前にパンが差し出される。
美味しそうだ。きっと美味しいのだろう。

はくっ•••と、遠慮がちに一口ほおばってみる。
甘い。美味だ。

静かに、噛み締めて味わっていると、自然に涙が出た。
嬉しさと辛さがない交ぜになって、より美味しく感じた。

私はポロポロと涙を零しながら、ただ〝食べる〟という行為だけに没頭した。
目を見開いて、黙々と貪る様は、とても滑稽だったに違いない。

過酷な状況下に身を置かれている時に、思わぬ施しを受けると、緊張の糸がプッツリと切れ、安心とも戸惑いともとれない涙がドッと溢れだす。

厳しい責めを受け続けている渦中に、急に優しくされる意味がわからなかった。
ザッピングのテレビ画面のように、私の頭は混乱した。

素直に喜んでいいのか迷った。
脳が何かに騙されているような気がした。
私は怯えていたのかもしれない。
泣けば泣くほど、パンから味が消えていった。


御主人様から御褒美を頂いた私は、犬になって〝放られたロープの束を口に咥えて戻ってくる〟という命令を受けた。

決められた時間内に、所定の位置まで持って帰れないと厳しい罰が待っている。

何度もロープを放られ、私は命令通り一生懸命四つ足で駆け、任務を果たした。


なのに。
最後の一投。
明らかに不可能な場所に放られた。
ロープは遠くにあるベッドの隙間に、無情にも入り込んで落ちた。

私は察した。
わざとだ。
これは多分、御主人様の中のプレイの一環なのだろう。

〝わざと無理な要求をし 最終的に罰を与える流れに持っていく〟
プレイとして、勿論そういう手法はある。
理解も出来るし、経験の中で承知している。
定石と言ってもいい程だ。


でも。
この時は、無性に何かが違う気がしてならなかった。
私はマゾヒストとして、絶対に抱いてはならない感情を持った。

〝反抗心〟。


私は早々に諦め二足歩行に戻り、ゆっくりとベッドの隙間に手を突っ込み、おもむろにロープを拾い上げた。
それを無表情で御主人様に差し出す。

「好きなだけ殴ってください」

御主人様の平手が、思い切り私の頬目掛けてとんでくる。
私は反発してキッと睨みつける。
また容赦無くとんでくる。
泣きたくないのに、痛みで涙が出てくる。
御主人様は、とても高圧的で恐ろしい顔をしていた。

私は、何か大切なものを踏みにじられた気がして、恐怖より怒りでブルブルと体が震えた。
体だけでなく、心も虐げられた気がした。


でも、逆らっちゃいけない。
全てが台無しになり、終わってしまう。
それは〝服従心〟というよりも、マゾヒストとして、せめてもの意地だったのかもしれない。

必死で我慢をするために、正座の姿勢のまま太ももに思い切り爪を立てた。
爪が肉に食い込む。血が薄っすらと滲む。歯をくいしばって。それでも震えは止まらなかった。


思えば
気持ちの通じ合う瞬間なんて一瞬たりとも無かった。
痛かったことだけ覚えている。
そして
どこかマゾヒストという存在を下に見ている、不安しか感じない渇いた笑顔。


私は本当に
あのパンを食べただろうか。

今思えば
幻だったように、思えてならない。

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〜Red Rope様〜

こんばんは(●⌒∇⌒●)
このようなシビアで難しいテーマの記事にもコメントをくださって、ありがとうございます!。゚(゚´ω`゚)゚。
ちょっと重たくて引く方もいらっしゃるかな?と心配しつつ書きました。
私はやっぱりSもMも、一人間としては対等だと思うので。。。(´・ω・)
人格を尊重した上で、それ前提であるからこそ、どんなとんでもないシチュエーションでも成り立ち得ると思うのです。
あまりに尊大な自信も、事故に繋がる元になり兼ねないとも思います(。・人・`。)

痛みの裏側には、やはりちょっとした愛情を表裏一体で感じていたい•••そう思う次第ですf^_^

私も、クリスマス辺りから結構胃を酷使してきたので、ここいらで集中ダイエットを考えております(^^;)
集中キットはもう購入してあるのですが、自宅にある食料を食べ切ってから始めたいと思います(笑)。
痩せてから食べるとリバウンドすると思うので(⌒-⌒; )

1月ももう中旬。お正月気分も完全に抜けてくる頃ですね(汗)。
私はやっとエンジンかかってきたとこです٩( 'ω' )و

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